腎臓がん

Kidney cancer

種類と症状

私たちの腎臓

腎臓は腰の高さに背骨をはさんで左右ひとつずつあります。血液によって運ばれる老廃物は腎臓でろ過され、尿として排泄されます。また、血球を増やす物質や血圧を調節する物質をつくったり、ビタミンを活性化したり、大切な役割をもっているのが私たちの腎臓です。

腎臓にできる腫瘍の種類

  • 腎嚢胞

  • 良性腫瘍

    腎血管筋脂肪腫

    オンコサイトーマ

    低悪性度多房性嚢胞型淡明細胞

  • 腎細胞癌

    淡明細胞癌

    乳頭状腎細胞癌

    嫌色素性腎細胞癌

    粘液管状紡錘細胞癌

    集合管癌(ベリニ管癌)

    転座型腎細胞癌

    透析嚢胞由来腎細胞癌

  • その他

    腎盂癌

[WHO分類(2016年改訂見込み)に準じた腎実質の上皮腫瘍の組織的分類より改変]

淡明細胞癌
嚢胞由来腎細胞癌

腎癌の症状

初期では症状が出ることはまれです。画像検査が十分でない時代は痛み、腹部腫瘤、肉眼的血尿などの症状で見つかる事が多かったのですが、現在、当科で治療を受けられる患者さんの8割近くが症状なく、検査で腎がんが発見されています。

転移しやすい場所と転移による症状

腎盂尿管がんとは

腎臓で作られた尿は腎盂、尿管をとおり膀胱に貯められます。腎盂、尿管、膀胱とも移行上皮という粘膜があり、煙草などの発癌誘発因子により移行上皮癌が発生することがあります。
腎盂尿管の粘膜より発生する癌が腎盂尿管癌です。腎盂尿管癌が発生した方の30%に膀胱癌が発生するといわれています。

腎盂尿管がんの症状

最も多い症状は無痛性の肉眼的血尿です。腫瘍により尿管が徐々に閉塞した際水腎症を呈し発見されることもあります。

腎盂尿管がんについて