一般検査室で行っている業務は尿定性検査、尿沈渣検査、便検査など腎臓をはじめ各臓器の疾病の補助診断、及び治療の経過観察に必要な検査を行っています。他にも髄液検査、穿刺液?体腔液検査、関節液検査、CAPD排液検査、精液検査、寄生虫検査など多岐にわたって検査を行っています。
尿路感染症で認められた白血球です。球状の形態で真菌を貪食しています(→)。
生細胞であるため染色性は不良です。(Sternheimer染色 400倍)
膀胱癌の患者で認められた尿路上皮癌細胞です。集塊状に排出され、個々の細胞はN/C比の増大、核形の立体的不整、各縁の不均等肥厚、核小体の増加などの所見がみとめられます。High gradeの尿路上皮癌です。(Sternheimer染色 400倍)
X染色体連鎖性の遺伝子疾患で、ライソゾーム病の一つであるファブリー病の患者に認められたA:マルベリー小体、B:マルベリー細胞です。渦巻き状の構造物が特徴的な所見です。
α-ガラクトシダーゼが欠損しています。酸素補充療法により、形態や排出量が変化します。
(無染色 拡大像)
ファブリー病は7000人に1人発症すると言われています。
腸管寄生虫は糞便中の虫卵?幼虫?原虫類を検出することでその感染を把握することができます。現在、海外渡航などで国内では珍しい寄生虫の感染も報告されています。
回虫受精卵
蟯虫卵
髄液検査は中枢神経系の疾患、とりわけ髄膜炎の診断に重要な検査です。
特に細菌性髄膜炎は早期診断?早期治療が予後に大きく影響します。
細菌性髄膜炎では髄液の中に白血球、特に好中球が増加します。
髄液検査 サムソン染色
髄液検査 ギムザ染色
新規未治療腎泌尿器腫瘍:85.9%
7000人に1人が発症すると言われているファブリー病の患者に認められます。
ファブリー病の患者のスクリーニング検査として有用です。