成人Down症候群外来を開設いたしました。 |
成人Down症候群外来についてこの度、東京女子医科大学附属遺伝子医療センターでは、Down症候群の体質を持つ成人の方を対象とした専門外来を開設いたしました。Down症候群の体質を持つ方が健やかで豊かな生活を送るための支援を目的としています。 Down症候群は常染色体異常に基づく先天性疾患(体質の変化)で、染色体疾患の中でも最多であり、小児期には専門的な対応をする病院は多数ありフォローアッププログラムは確立されています。小児期のDown症候群の体質を持つ方では、合併する先天的な病気の外科的治療を含む対応や、感染症など急性疾患の治療、成長発達の定期的なフォローアップ、予防接種など、様々なニーズがあり、かかりつけ医療機関をもち定期受診をすることが一般的です。しかし青年期になると、ご本人の成長と適切な医療介入により、様々な医療上の問題点は年齢と共に解決していくことが多く、それまでかかりつけであった小児科?小児病院の対象年齢を超えると、内科への移行がなされないまま病院とのつながりが途切れてしまうことが多いようです。 一方で、医療ケアの質向上に伴って、Down症候群の体質を持つ方の平均寿命は延びて、50代後半とされています。また成人期には、成人病(肥満?高尿酸血症?高脂血症など)、退行現象?適応障害、アルツハイマー病などの小児期にはない成人特有の病態や、眼科疾患?耳鼻科疾患?歯科口腔外科疾患などに対する医療的ケアは引き続き必要です。したがって小児科を卒業して以降も、Down症候群の体質をよく理解した主治医を持つことが望ましいと考えられます。当センターの成人Down症候群外来では、包括的な医療管理と社会福祉的介入により、Down症候群の体質を持つ方の健やかで豊かな生活を送るための支援を行ってまいります。 <診療のご予約?お問い合わせ> |