澳门百利宫_中国足彩网-官网

图片

卒後臨床研修センターだより

さまざまな説明会やオリエンテーション、学会に参加する研修医たち。
貴重な体験報告や、臨場感あふれる行事の様子など月毎にお知らせします。

2020年3月号

自分自身の研修を振り返って、何ができたか、何を学んだか、将来どんな医師になりたいか

卒後臨床研修センター 第15期生 安東真理

 2018年4月に外科専門コースの研修医として東京女子医科大学病院に入職した。この時点では、まだ将来の入局先を決めておらず、外科医師として活躍できるように知識をつけ、技術を洗練していくことを目標とした。


 同年4月より3カ月間、消化器?一般外科からローテートを開始した。最初は、医療面接の方法やカルテの書き方等について上級医を見て学び、検査所見の読み方や基本的な薬を自主的に学んだ。外科手技としては、オペ室における清潔操作を改めて学び、皮膚縫合や腸管縫合など、多種多様な手技を経験させていただいた。3カ月目の最後に症例発表を行う機会があり、スライドを作成して「膵内副脾に発生した巨大嚢胞」について発表を行い、その経験を活かして11月24日に日本臨床外科学会総会にて同内容の症例報告を行った。


 同年7月より3カ月間腎臓内科をローテートした。内科では合併する疾患も多く、腎臓に限らずさまざまな疾患の管理方法を学ぶことができた。透析導入の患者を多く持たせていただき、CKDについて、透析の一連の流れやシャント手術等、多くの事を学んだ。


同年10月より3カ月間消化器内科をローテートした。消化器?一般外科では診断がついた患者の手術を行っていたが、消化器内科では診断がつくまでの経緯や術前精査について学んだ。内視鏡検査については、上部内視鏡検査を何度か行う事ができたのが良い経験となった。


2019年1月より3カ月間救急救命センターをローテートした。救命ICUは、三次選定された患者が搬送されて来た際に、救命のために動きながらも必要な検査を考えるという時間との闘いでもあり、CPAや外傷などそれぞれの病態に合わせて動けるように経験を積んだ。入床後は全身の問題点を把握し、それぞれに対して治療計画を立てることを実践できた。救急外来では、初めて外来業務を経験した。ファーストインプレッションも重要で、症状の経過、身体所見を聴取して必要な検査を行い、診断?治療へとつなげることができる様になった。


 同年4月より3カ月間麻酔科をローテートした。さまざまな手術症例を経験することで、それぞれに麻酔管理で気を付ける事を学んだ。挿管、Aライン等の手技も多くこなし、以前より技術が上がっていることを体感することができた。
同年7月より1カ月間精神科をローテートした。精神疾患は多くの入院患者に見受けられ、外科入院時には術後せん妄などの管理の必要があったため、学ぶことが多かった。


同年8月より1カ月間地域医療を行った。療養病棟で研修を行い、急性期病棟では経験できない疾患や在宅医療の実際、地域との連携について学んだ。


同年9月より3カ月間整形外科をローテートした。整形外科は運動器官を構成するすべての組織を対象としており、広範囲に及ぶ。新生児、小児、高齢者まで全ての年齢層が対象となっているため、多種多様な患者を診ることができた。今後、更に高齢社会が加速し、スポーツ障害や外傷等の増加が考えられ、整形外科医として働くことを決めた。


現在、スポーツドクターの取得に向けて講習会に出席し、今後は患者の生涯を通じてQOLを高められる医師になりたいと思う。

卒後臨床研修センター 第15期生 黒田理恵

 初期研修も1年と7カ月を終え、後期研修やその後の将来設計について否応にも深く考えざるを得なくなっている今日この頃、改めて自分自身の今までの研修について考えてみたいと思います。


 私は、家族や親戚など周囲にあまり医師がおらず、初期研修先を考える際にも将来像がはっきりしていませんでしたが、本学の実習時にお世話になった先生方が教育熱心で尊敬できる方が多かったことや、最新の医療設備で大学病院ならではの希少な疾患を診療できることから、女子医大病院での研修を選択しました。研修が始まったばかりの頃は右も左も分からない状況で、大学で経験していない手技を初めて行ったり、患者さんから質問を受けたり説明をしたりすることに非常に恐怖心を抱いていたことを覚えています。もし手技に失敗して取り返しのつかない事態が起きてしまったら、私の説明で患者さんの治療法の選択や予後が変わってしまったらどうしようと不安でいっぱいでした。今でもそうした不安がなくなった訳ではありませんが、先輩医師やメディカルスタッフ、時には同期や後輩に支えられ、一歩ずつですが着実に医師として必要な技能や知識を身につけ、責任を持って患者さんに向かい合うことができるようになってきたのではないかと思います。市中病院で研修している同期と比べると手技の経験数などは劣っていると思いますが、一人ひとりの患者さんに真摯に向き合い、最新のエビデンスに基づいた医療を提供するという点においては勝るとも劣らないのではないでしょうか。何より心から尊敬できる師や、お互いを高め合えるような友人に出会えたことは、女子医大病院での研修で得られた何より宝物です。

 

 私は、医師としてはまだ駆け出しで、経験も技能も知識も何もかもが未熟ですが、患者さんの信頼を得られるような医師となるために、一層奮励努力していく所存です。今後、医師として多くの経験を重ねる中で、時には仕事への慣れや慢心から患者さんと向き合うことがおざなりになってしまうことがあるかもしれません。そんな時は、初めて医師として患者さんに関わった時に感じた、人の命を預かっているという責任感、自分が患者さんの人生を左右してしまうかもしれないという恐怖感を思い出して自らを戒めたいと思います。いつまでも初心を忘れず、いつの日か私が尊敬する師のような優れた医師となり、後進の育成に関わることができれば幸いです。

卒後臨床研修センター 第15期生 吉濵絵理

 研修医2年間の中で、新しく学んだこと、できるようになったことは数えきれません。
 いざ医療の現場に出てみると、大学で得た基礎知識だけでは対応できないことが数多くあり、自分の未熟さを痛感するばかりでした。先輩方の背中をみて自分に足りないところを勉強し、それを自分の中で次に生かせるように吸収しようと奮闘した事を覚えています。失敗から一つずつ学ぶことで、診断から治療までの組み立て方、患者さんへの説明の仕方も徐々に変わっていきました。担当した患者さんから「先生、丁寧に笑顔で接してくれてありがとう。」と声をかけられた時には、自分の成長を実感した瞬間でもありました。また、採血やルートなどの手技に関しても、自分よりも上手な先輩をみて、「どこが自分と違うのだろう。」「次は同じ失敗をしないようにしよう。」と思い、少しずつ上達することができました。


 この2年間は社会人として、自分の仕事に対する責任感のなさや認識の甘さ、心の成長をしなければいけないと強く感じた2年間でもありました。そのような経験ができたのも、先輩医師、家族、同僚、友人のおかげだと思っています。学生の時と比べて辛いことも多い中で、自分を応援してくれる人のために少しずつ成長することが恩返しになると、改めて感じた2年間でした。また、病気を患い家で生活することが当たり前ではない患者さんや、交通外傷で若くして人生を終えた患者さんの姿をみると、自分の周りには何一つ当たり前のことなどないと感じ、どんな困難があっても立ち向かわなければいけないと思いました。これからの人生の中で辛いことは数えきれないほどあると思いますが、自分の目標を見失うことなく、一日一日を大切に過ごしていきたいです。


 また、たとえ命に関わらないような小さい悩みであっても、親身になって話を聞くことができる人、それが私の目標としている医師像です。病気の重症度に関わらず、真剣に悩んでいるからこそ患者さんは医師に相談したいのだと思います。そして、一緒に悩みを共有することで患者さんの苦しみを減らすことができると考えています。身体的にも精神的にも豊かな人生を送ることができるように、最善の治療をしたいと思います。そのためには、生涯勉強していかなければなりません。患者さんのために学ぶ姿勢を忘れず、人間的にも成長することが、良医になるためには欠かせないと思っています。

 最後に、自分を支えてくれた家族、同僚、先輩、卒後臨床研修センターの方々には、感謝の気持ちしかありません。本当にありがとうございました。

このページの先頭へ戻る

卒後臨床研修センターだより