全身性疾患に伴って起こる場合

糖尿病性腎症

糖尿病を長く患うと、通常、神経症、網膜症、腎症の順に合併症が出てきます。腎症の出現には10~20年かかりますが、タンパク尿が増加してくると、ネフローゼ症候群になり、治療に難渋することが多いのが特徴です。腎機能も低下していることが多く、血糖、血圧、脂質の管理とともに、むくみ(浮腫)のコントロールが大事になります。糖尿病と診断されてから、それほど年月が経っていない場合には、他の原因によることも考えられますので、腎生検を行い、確定診断をつけることが重要です。

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膠原病

全身性エリテマトーデス(SLE)は多彩な腎病変を合併することが多く、ネフローゼ症候群を呈する場合はSLEの活動性が上がっていることが多く、腎生検で病型診断を行い、適切な治療を行うことが大切です。ループス腎炎の項目へ

関節リウマチ(RA)でネフローゼ症候群を呈する場合は、アミロイドーシスあるいはRAに対する治療薬による場合が多く、経過を良く見極めたうえで、必要であれば腎生検を行うことが奨められます。


癌(悪性腫瘍)

癌に伴って起こる場合もあり、その場合は全身の検査が必要です。特に「膜性腎症」の場合に多く、稀ですが、「膜性増殖性糸球体腎炎」、「微小変化型ネフローゼ症候群」のこともあります。


くすり

薬剤や健康食品などによって起こる場合もありますので、服用している場合は教えてください。頻度の多い薬剤を示します。