修了式挨拶
研修医だより：初期臨床研修を終えて <修了式修了生挨拶>
平成20年4月採用
臨床研修医第5期生
市川やよい
寒さも和らぎ日に日に暖かさを感じる季節となりました。本日、晴れて無事研修を修了することが出来たことを嬉しく思います。
研修開始当初は、まだ見慣れない顔ぶれで、これから研修医となり、初めて臨床の場に立つことへの不安などから、緊張した日が続きました。
病棟業務が始まると、時間が過ぎるのが早く感じられました。当初は日々の業務に追われ、初めてみるものや聞く言葉に慣れることで精一杯でした。1年目の半ば頃からローテートにも少し慣れ、2年目では各自が研修診療科を選択し、4ヶ月の必修科を経てそれぞれ自分の専門としていく科を選びました。振り返るとあっという間の様に感じられますが、一つ一つを思い返してみれば多くのことを感じ、学んだことを実感します。
私達が修了した2年間は、医師として過ごしていくなかでの最初の2年間です。専門的な知識は未熟な所が多いですが、それ以前に医師としての基本姿勢や多くの考え方を学んだ大事な期間であったと思います。初めてみた所見や行った手技、治療を考え選んだことなど、初めての経験はどれも印象深く残っています。失敗も成功もありましたが、それを経験して初めて自分で感じ、考え、気付き、一つ一つ前へ進んできたように思います。各科では多くの先生方が熱心に指導をしてくださり、数々の影響を受けました。なかにはその考え方や態度に感銘を受け、将来自分もこうなりたいと強く思うようになったり、自分の考えや行動を反省し改めて考えさせられることもありました。多くの事柄や意見にふれることで自分の中の考えの幅を少しずつ広げていくことができました。この研修を通し、多くの人と関わることができ、それらは私達の財産であると思います。
研修をともに過ごした同期は、特別な存在です。普段は愚痴を言い合ったりしましたが、本当に困った時や辛い時には真剣に話をしました。全員で修了できたことを嬉しく思い、今後はそれぞれ他の病院や診療科に分かれていきますが、多くの同期がいることを心強く感じます。
最後になりましたが、研修を修了するにあたり、多くの時間と労力を注いでくださった、各科の先生方、スタッフの皆様、卒後臨床研修センター長髙野加寿恵教授はじめ研修医指導医の先生方、研修センターの皆様に心からの感謝を申し上げます。2年間本当にありがとうございました。
臨床研修医第5期生
仲 優
私達の研修が始まってもう2年が過ぎようとしていますが、今振り返ってみるとあっという間の2年間でした。弥生記念講堂においてオリエンテーションを受けたのが、つい昨日のことのように思い出されます。国家試験を終えたばかりで、医療の現場に出てもどうにかなるだろうと甘い考えを抱いていたのも、つかの間でした。いざ始まってみれば、ひとりでは血管留置針も刺せないどころか静脈採血もまともにできない、何を聞かれても簡単な指示も出せない、当直時には解熱剤や睡眠剤といった基本的な薬剤も出せないなど、何もできず、ただ立ち尽くすだけの日々が待ち受けていました。また、病棟で日々接する2、3年目の先輩方が何でもできるように見え、早く自分もそのようになりたいと思っていたことを思い出します。あの頃あまりに無知であった研修医の私に、ご自分の仕事で忙しいなか、時間を割いて一つ一つ丁寧にご指導下さった先生方には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
2年間の研修で、多くの診療科をローテーションさせていただきました。各1ヶ月～3ヶ月という短い期間でしたが、多くの勉強をさせていただきました。初めは患者さんに対して不安感を抱かせてしまうような接し方でしたが、各科で多くの先輩の先生方とコメディカルの方々の暖かいご指導、そして担当患者さんを診療することにより勉強させていただき、病状や検査の簡単な説明ができるようになってきたと思っております。
4月からそれぞれ異なった環境で、これから何十年も続くであろう医師としての本格的なスタートを切ることになります。新たな環境のもとで再び多くの先生方にいろいろとご迷惑をおかけすると思いますが、今後も精進していく覚悟ですので、これからも温かく、そして厳しくお導きくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、研修にあたり寛大なご配慮で不都合がないよう働きかけてくださった卒後臨床研修センター長 髙野加寿恵教授、研修をさせていただいた各科の先生方、また、2年間迷惑をかけ続けたにもかかわらず面倒を見てくださり、私達が毎日快適に研修できるようご尽力くださった早川真由美係長をはじめとする研修センターの皆様に、研修生一同を代表して心からの感謝を申し上げます。どうもありがとうございました。
